10代の女の子をお持ちの
お父様・お母様へ
女の子が小学4、5年生になると、学校で女子児童だけが集められて、先生から生理の話を聞かされます(教えてもらいます)ね。
しかし、あまりにも簡単な説明で終わりなのと、生理がある女性のカラダとして、本来どうケアすべきなのかということや、それ以前に「なぜ生理を整える必要があるのか」という根本的な話がなされることは、私の記憶においてはありません。
生理があるということ、生理を迎えることができたということは、「生命」をつないでいく上で、とても大切なことです。
この機能があったからこそ、誰もが今この世に存在することができています。
生理を整えることや、早くから子宮や卵巣のケアを疎かにすると、産みたいときに産めないだけではなく、女性のカラダの健康そのものを損ねる可能性があります。
つまり、女性が健康的に老いていきたいなら、生理を整えることは必要不可欠なのです。
しかも、現代は20代で婦人科系の疾患にかかる女性が増えてきていますから、10代のうちからカラダや健康への意識を持っておかないと、気づいた時には手遅れになったり、自分は簡単に産めると思っていたけど、そうではなかった、ということになりかねません。
毎月、生理があるのが苦痛だったり、面倒くさかったり、ブルーデーと呼んでみたり、生理に対するマイナスなイメージが持たれがちですが、あなたのお子さんには、どうかそのようなイメージを植え付けることのないようにして頂きたいと思います。
なぜ、生理が単なる「面倒臭いもの」となってしまっているのでしょうか。
それは恐らく、「生理の整え方」や「なぜ生理を整える必要があるのか」ということ、そして何よりも「自分を尊い存在として大切にすることの重要性」をしっかり教えてもらっていないからではないでしょうか。
もちろん、これは親世代も知らないので、仕方がないことでもあります。
学校でもそのような授業はありません。
しかし、今の日本は、これらのことをただ「知らない」で済ませられないほど、由々しき事態に陥っています。
それはどういうことかというと、年々、婦人科の疾患が増えてきているということと、それらが低年齢化していること。そして、望まない妊娠による中絶や性犯罪なども少なくない状況であることが挙げられます。
前者は「生理の整え方」や「カラダのケアの仕方」を知らないために招いていますが、前者後者ともに共通しているのは、「自分の生命とカラダを大事にする、そして相手の生命とカラダも大事にする」という根本的なことがしっかり次世代に伝わっていないという問題が横たわっています。
もし、教えてもらっていたら、生理痛はもちろんのこと、不妊や女性ならではの疾患はもっとずっと少なくなっているはずです。
そのくらい、女性のカラダのトラブルは日頃の過ごし方がとても重要なのです。
お子さんに生理のお話をするときは、ぜひとも「生理を整える必要性」まで伝えて頂きたいと思います。
引いては、お子さんの一生を左右するくらい、とても大事なことだからです。
また同様に、生理があること、男の子においては、精子が作られるようになったということは、「生命を繋ぐことにおける責任」が生じるのだということもきちんと伝えて欲しいのです。
これは、望まない妊娠を避けるだけでなく、性犯罪を防ぐことにも繋がります。
あなたのお子さんを性犯罪の被害者・加害者にしないためにも、「性」は「生命」に直結するのだということをしっかりと伝えていく必要があります。
そのためにも、女の子に対しては、どうカラダをケアし、自分を大事にしていくべきなのかを「カラダのしくみ」と「生理の整え方」を教えていかなければなりません。
男の子においても、女性の生理とは、女性のカラダのしくみとは、男性とどう違うのか、そして、「本当の強さとは、弱いものを守るためにある」ということを教える必要があります。
ここで最も大切なことは、お子さんに対して「あなたの存在そのものが奇跡であり、親御さんにとって喜びそのものであること」を併せてしっかり伝えることです。
日本人はどちらかというと、愛情表現が下手だったり、言わなくてもわかるだろう、もしくは言わなくても察してよ、みたいな風潮がありますが、ここは遠慮は要りません。
というより、遠慮してはいけないところです。
あなたのお子さんの生命や健康がかかっていますから。
どうぞ、カラダをケアすることは、自分の生命を大事にすることと同じだということ、そして自分の生命と同じように、自分以外の生命を尊ぶ重要性を伝えてください。
伝えると同時に、親御さんも同じように、ご自身のカラダを大切にされて、その姿勢をお子さんに示してください。
婦人科のトラブルや(女性側の)不妊の問題は、「生理」と「女性としてのカラダ」を整えてこなかったことが一番の原因です。
特に妊娠や出産には適齢期があります。35歳以上になると、男女ともに生殖能力が下がり始めます。
遺伝子異常の受精卵の率も高くなります。
今の日本の現状から言えば、成人して結婚を考える頃に妊活を始めるのでは、実はもう遅いと言えます。
10代(高校生)での尿漏れや、骨盤臓器脱(子宮や膀胱などの臓器が膣や尿道から出てきてしまうこと)で受診するケースも増えています。
残念ながら、今の日本はそこまできてしまっています。
ということは、娘さんが成長するつれ、そのようなトラブルがいつ起こってもおかしくないところにまで来ているということになります。
また、妊娠してからの筋力不足による切迫流産(早産)や微弱陣痛、出産時に踏ん張りがきかずに自力で産めないというケースも非常に増えています。
娘さんが出産するときに、できればこのようなトラブルで辛い思いをしないで済むようにしてあげたいですよね。
そのためにも、娘さんが初潮を迎えたときは、妊活もスタートするくらいの心積もりで、まずは生理を整えるところから始めましょう。
娘さんが、いつか愛する人と出会って、この人と結婚したい、この人の子供が産みたいと思ったときに、トラブルなくその願いを叶えて頂きたいと思います。
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